究極の簡単料理 その2 と「乾物」
前回、究極の簡単料理として、鰹節かけごはんと、ねこ飯と、とろろ昆布の熱湯かけ澄まし汁をご紹介しました。
まあ、「料理」とは言えないですけどね。それは、心得ております。
まだありますよ。究極の簡単料理。「〇〇どんぶり」です。
親子どんぶりも、とても簡単な料理ですが、もっと簡単な「どんぶり」もあるんですよ。
たとえば、じゃこかけどんぶり。うちでは、食卓の上には鰹節とじゃこをいつも置いています。じゃこと言っても、チリメンじゃこの親分みたいな小魚です。これもおいしい。ちょっとお醤油をかけますが、お酢を少したらしてもいいですね。
そして、お豆腐どんぶり。これは、地元産のおいしいお豆腐が買えたとき、熱々のご飯に豆腐を載せ、お醤油をかけるだけ。もちろん、かつおぶしも載せてもいいですよ。娘が発明しました!
それから、どんぶりじゃないですが、卵かけご飯。連れは、熱いご飯の時(冷や飯をあたためるときもけっこうあるので)、ふと見ると、おかずがあっても、卵かけご飯にして、おいしそうに食べてます。
わたしも、子供のころは、戦争が終わって間もない頃で、食糧難の時代。
「卵」なんて、病気の時にしか、いただけない、ものすごいご馳走でした。
ごくたまに、卵かけご飯が食べられるチャンスがあると、茶色どころか、ほぼ黒い色になるほどお醤油をたくさんかけて、三杯くらいご飯をお替わりするのです。まあ、そのころから、食い意地がはってましたね。
ついで、の話ですが、そのころの夢は、トマトを、小さい一切れじゃなく、丸ごと一個食べてみたいということでした。
父の姉、つまり叔母が、岡山のお寺に嫁いでいて、そこにも小学生の頃、夏休みに遊びに行かせてもらったことがありましたが、そこで、トマトを一個まるごとおごちそうしてもらったのです。よほどうれしかったんですね、よく覚えています。田舎ですからね、野菜は、都会よりずっと豊富だったのでしょう。
ところで、そのお寺には開かずの部屋があり、そこは、イタチが屁をひって臭いから、ということでした。
さて、コロナで、ごキゲンよく家ですごしていると、一週間か10日に一度の買い物も面倒くさくなり、きょうはまだいいな、とか、一日延ばしにしたりします。
ある日も、そうでした。魚もお肉もないし、どうしようと思いましたが、乾物がある!とおもいつきました。
わたしは、乾物を常備しています。
高野豆腐、干ししいたけ、切り干し大根、乾燥ワカメ、ヒジキ、昆布など。
お米と大豆と小麦粉も常備しています。
おからも、もらえるときにいただいて、冷凍してあります。
大豆は、たくさん煮ておいて、びんづめにしておき、必要な時に、根菜と煮たり、カレーに入れたり、大豆ハンバーグにしたり(おからハンバーグもよくいたします。)します。
このごろは、年がら年中、キノコ類も売られるようになりましたが、原木の干ししいたけは、栄養価も違うと言うけれど、煮ると実においしい。少し早めに水につけておけばいいだけですからね。
高野豆腐も、長野県産のを買っていますが、これもおいしい。
切り干し大根の煮物もおいしいですよね!
なので、買い物にでかけなくても、おいしいおかずができます。
やれやれ、みんなおいしい!んですね。
さて、先日娘が電話で「お母さん、塩卵ってどうするの?」と聞いてきました。料理の不得意なわたしは、娘から教わることが多い。「おっ、お母さんに聞くなんて、めずらしいやん。」と言って、教えてやりました。
これは、購読しているS紙に載っていた、横山タカ子さんという料理研究家の連載の最終日に載っていたもので、それを真似しただけです。
醤油卵、というのもあって、それは、部落のお友達の所でいただいたことがありましたが、こっちは「塩卵」です。
卵を熱湯にいれて6分ほど茹でます。さいしょの1,2分、箸でまわしておくと、黄みが真ん中にきます。ゆでる前に、卵のお尻のまるいほうに、針で穴を開けておくと、殻が剥けやすいそうですが、そうしなくても、冷水でひやすと、わりあい簡単に剥けます。そして、殻をむいた卵を塩水に浸しておくだけ。
塩の量は、テキトウ。一週間はもちますね。ほんのり塩味がして、何もないときのおごちそうになります。
この半熟の塩卵のおいしいこと! 出た、「おいしい」
なんでもおいしい、許容範囲の広いバーバであります。
卵は、できるだけ、放し飼いの卵を買うようにしています。